聖書 詩編30編1~13節
    ローマの信徒への手紙6章1~4節
説教題 「命を得させた主」
「主よ、あなたはわたしの魂を陰府から引き上げ 墓穴に下ることを免れさせ わたしに命を得させてくださいました。」(4)
  「引き上げる」というのは、井戸水を汲み上げる際に使われる言葉です。桶を引っ張り上げるようにして、主が引き上げてくださいました。詩人は主によって「命を得させ」られ、すなわち格別の恩恵を受けて引き上げられたわけです。主が「癒してくださった」(3)とありますから、「陰府」に行く寸前で病気が癒されたのです。詩人は回復させられました。これが主による「引き上げ」です。死から命へ引き上げられます。つまり救われたわけです。
  詩人は死にかけていた病気の状態から劇的に回復させられたのは間違いありません。彼の祈りは聞かれ、死から救われました。ですからほかの信仰者に対しても、主に感謝をささげよう、と呼びかけます。死にかけていた人が主によって生かされることがあるのです。
  いつになるか分かりませんが、そのうち復活の日がやって来ます。死んでしまったキリスト者も、まばゆい光の中でその日を迎えます。墓穴から引き上げられ、キリストがおられる天に引き上げられる日が私たちにも来ます。
週報10月27日