聖書 イザヤ書53章11~12節
マタイによる福音書1章1~17節
説教題 「神の約束の実現」
「ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このマリアからメシアと呼ばれるイエスがお生まれになった。」(16)
イエス・キリストの系図は、神の約束がどのようにして実現されるに至ったかを物語っています。神はご自分がお選びになった人たちをお忘れにならず、彼らを祝福し、まことの王キリストをお立てになりました。
この系図を見ますと、マリアを除いて四人の訳ありの女性の名前が書かれています。彼女たちは異邦人や罪人です。彼女たちが悪いわけではないにしても、系図に記すには具合が良くない影の部分です。バビロンに連れて行かれたのも歴史の汚点です。これらの影や汚点の部分も系図では明るみに出しています。人間の歴史においては影とか汚点が付きものだからだと思います。神がご覧になれば皆罪人なのです。
その罪人の歴史で「メシアと呼ばれるイエスがお生まれになった」わけです。ここだけは、ヨセフがイエスをもうけた、ではありません。アブラハム以来の罪人の流れが断ち切られています。主イエスは罪人ではないからです。主イエスは罪をお引き受けになって、人間の新しい歴史を始められました。罪赦され、祝福を受け継いだ罪人の系図です。私たちもそこに加えられました。