聖書 列王記下4章42~44節
ヨハネによる福音書6章1~15節
説教題 「五千人の食事」
「イエスはパンを取り、感謝の祈りを唱えてから、座っている人々に分け与えられた。また、魚も同じようにして、欲しいだけ分け与えられた。」(11)
主イエスからパンと魚を与えられた人々は「満腹した」(12)と記されています。残ったパン屑を集めると「十二の籠がいっぱいになった」(13)とも記されています。人々が満腹になったわけです。五つのパンと二匹の魚がとんでもなく増えたとしか思えませんから、主イエスが神の力で奇跡を起こされたと思うのです。けれどもヨハネは、この箇所を単なる奇跡物語として記しているわけではありません。主イエスはこのあとご自身を「命のパン」(35)とおっしゃるからです。主イエスはこの箇所のパンを命のパンを示すものとなさっています。
食事は最低限生きるためのものであって、私たちが生きていくには命のパン、すなわち主イエスとの交わりを通して永遠の命に与る必要があります。主イエスがこの箇所で一人一人にパンを分け与えられたように、私たち一人一人に永遠の命を直接分け与えてくださいます。主イエスが分け与えてくださる命は必ず行き渡ります。私たちも主イエスを求めますが、主イエス自らが私たちと交わり、永遠の命をくださるのです。