聖書 エレミヤ書45章1~5節
    ペトロの手紙一 1章3~9節
説教題 「苦しむときの慰め」
「あなたは自分に何か大きなことを期待しているのか。そのような期待を抱いてはならない。なぜなら、わたしは生けるものすべてに災いをくだそうとしているからだ、と主は言われる。ただ、あなたの命だけは、どこへ行っても守り、あなたに与える。」(5)
  嘆きは神に聞かれていました。けれども、神から「期待を抱くな」と言われます。ただし、終わりに聞かされます。「あなたの命だけは、どこへ行っても守り、あなたに与える」。この言葉は新しい翻訳では、「あなたがどこへ行っても、あなたの命を戦利品として与える」と訳されています。戦利品ですから、いただく前に戦いがあるわけです。苦しみは避けられませんが、命を奪われることはありません。「戦利品」というのは、神が命を返してくださる、ということだと思うんです。返していただくまでは信仰の戦いが続きます。
  そこで信仰者は、戦いが終わるのを待つことが求められます。信仰者であるがゆえに苦しみを強いられるときもありますが、使徒ペトロは、「救いを受けるために、神の力により、信仰によって守られている」(1ペトロ1:5)と申します。終わりの時は先のことに思えますが、私たちは戦いが終わる時まで神によって守られている、と聖書は語っています。