聖書 哀歌3章25~33節
ローマの信徒への手紙5章1~5節
説教題 「希望の力」
「希望はわたしたちを欺くことがありません。わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。」(5)
信仰によって義とされ、天における祝福という将来の希望を確かなものとされました。ところが、パウロは「そればかりでなく、苦難をも誇りとします」(3)と記しています。苦難を誇れるでしょうか?
苦難があればひたすら耐えます。「苦難は忍耐を生じさせます」(3)。忍耐するうちに多少のことで動じなくなります。鍛えられて、徐々にいろんなものが削ぎ落とされていきます。これを「練達」(4)と言います。ついには「練達は希望を生みます」(4)。苦難をくぐり抜けたことによって、自分の中に占める希望が、以前にもまして膨らんでいると思うのです。
「この希望は欺きません」。欺くという言葉は、恥をかくとも訳せます。つまり、自分は希望を信じて恥をかいた、と後で言わせないということです。だから、希望は私たちにとって誇りになります。それも苦難を経て、いろんなものが削ぎ落とされた希望こそ私たちの誇りです。「希望は欺かない」と確信いたします。希望を持てるよう、「聖霊の働きによって、神の愛が私たちに注がれているからです」。