聖書 イザヤ書57章14~15節
マタイによる福音書18章1~5節
説教題 「自分を低く」
「心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天の国に入ることはできない。自分を低くして、この子供のようになる人が、天の国でいちばん偉い」(3~4)。
 天の国での偉さを考えている弟子たちに、主イエスはまるで反対のことを言われます。「子供のようにならなければ、決して天の国には入れない」。子供のように小さき者になれ。力を捨てて、弱き者になれ。そうすれば天の国に入れる。
 そのためには、「心を入れ替えることだ」と、主イエスは言われました。主イエスの助けなしにはいられない、自分たちはそういう弱き者であると、主イエスは認めさせようといたします。このような子供に立ち戻ることを、主イエスは四節で、「自分を低くする」と言い換えておられます。大きい自分を小さな子供にするのは、自分を低くすることだと、主イエスは言われます。
 「自分を低くする」のは、相手に対して小さくなるということなんですが、その小ささというのは、自分を卑しくすることです。地位も身分も捨てます。持っているものを捨てて、貧しい者になります。自分を飾っているもの、自分が誇りとしているもの、そういうものを無くしてしまうわけです。お茶室の「にじり口」から入るように、自分で意識して身を屈めます。