聖書 出エジプト記40章34~38節
ヨハネによる福音書1章14~18節
説教題 「人となられた神の子」
「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた」(14)
ここでの「肉」は、神と異なる存在である「人間」を意味します。単なる肉の塊ということでなく、精神と一体となった人格的存在です。それに死すべき人間という意味も込められています。形あるものですので存在する時間が限られています。それに、この世という限られた場所です。「言」である御子イエス・キリストは、私たちと変わらぬ、人としてお生まれになりました。わざわざ限りある存在となられたところに、神がなさる不思議さを思います。
約二千年前、神の御子はイエスという一人の人となられました。ヨハネはこの出来事を信仰によって受け止めて「言は肉となった」と記します。この信仰の言葉を教会はのちに、「イエス・キリストはまことの神にして、まことの人」と言い表しました。イエス・キリストは神か人かどちらか一方ではない。神であり、人であります。神の御子が人間の歴史の中に、神としての足跡を残されました。私たちには想像もつかない、不思議なことが起こったのです。