聖書 詩編113編1~9節
フィリピの信徒への手紙2章5~11節
説教題 「低くくだる神」
「わたしたちの神、主に並ぶものがあろうか。主は御座を高く置き なお、低く下って天と地を御覧になる。」(5~6)
私たちの神は何ものをも超える存在ですから、「わたしたちの神、主に並ぶものがあろうか」(5)と言います。神と呼ばれているものは世にたくさんありますが、私たちの神はほかに並ぶものがない、高いところにおられる方です。
その神が「低く下って天と地を御覧になる」(6)と言うのです。「低く下る」というのは、自分を卑しくするとか、遜るという意味です。「身を低くする」と訳す聖書や、「投げ捨てる」と解釈する聖書学者もいます。神が高いところから下るのは、身を投げ捨てるようなものです。高いところにおられましたが、身を投げ捨てて私たちの世界に立たれます。これは神の「奉仕」と言えます。神が身を低くなさって、人を顧みられたと分からせます。そういう神はほかにはいません。
低く下られた神を最もよく示しているのがキリストです。「キリストは神の身分でありながら、…人間と同じ者になられた」(フィリ2:6~7)とあります。私たちでさえ負えない十字架を負われました。私たちの主はご自分を投げ捨て、私たちを顧みてくださる神です。