聖書 詩編20編1~10節
コリントの信徒への手紙一 15章20~25節
説教題 「御国完成までの祈り」
「主よ、王に勝利を与え 呼び求める我らに答えてください。」(10)
詩人は王のために祈りました。祈りが神に聞き入れられるとき、王の支配は揺るぎないものになります。これを「勝利」と表しています。この「勝利」と訳された言葉は「救い」とも訳せます。つまり王の揺るぎない支配が、国全体に救いをもたらすという意味にも取れるわけです。王の支配が確立されるのは救いなのです。そこで民は王のために執り成しの祈りを捧げました。この祈りが聞かれるとき、自分たちは救われるのです。
この詩で言われている「王」をイエス・キリストと見なすのも、私たちならばできます。そういう読み方をしていいわけです。そうしますと、この詩は私たちにとって、キリストのご支配が揺るぎないものになりますように、とキリストのために執り成す祈りになります。サタンは滅んでいませんので、キリストのご支配は未だに完成しておりません。そこで私たちはキリストが御国を完成されるまで、キリストの「勝利」すなわち救いの完成のために、「我らの王に勝利を与えてください」と祈るのです。私たちの王であるキリストによって、救いが完成されますように。神は私たちのこの祈りに必ず答えてくださいます。